ナノファイバーが細胞の伸びを制御する
幾何構造の異なるナノファイバー
エレクトロスピニングの条件をうまくコントロールすることで配向性,密度など幾何構造の異なるナノファイバーシートを得ることができる。
細胞の伸展方向が細胞内伝達に与える影響
こうして作り分けたナノファイバー上で細胞の伸長をコントロールできることを見出した。また細胞同士が相互作用しているかを調べるために,蛍光色素を細胞集団の一端に投与し,どこまで蛍光色素が伝達されるかを調べたところ,興味深いことに,ナノファイバーに沿った方向だと非常に遠くまで伝達されることがわかった。細胞の配向というのは,形や移動方向だけでなく,細胞の機能にも大きく影響している可能性を示す。
参考文献
J.-C. Chang, S. Fujita, H. Tonami, K. Kato, H. Iwata, S.-H. Hsu, Cell orientation and regulation of cell–cell communication in human mesenchymal stem cells on different patterns of electrospun fibers, Biomed. Mater. 8, 055002, 13p (2013) https://doi.org/10.1088/1748-6041/8/5/055002
(高引用論文)